2005年05月17日

これは夢、夢なのよ

【これはゆめゆめなのよ】(こんなの現実じゃない語)
現実では到底理解しがたい事態に見舞われたときに、夢である事を願い呟くベタ語。精神錯乱状態で使用すればベタ度は高まる。

『用例』
20××年・・・
突如、某国の核ボタンが押され、世界大戦が勃発した。
政府は、騒乱状態を防ぐために国民に厳戒令を発令したが、突然生活の中に入り込んできた戦争ムードは人々の精神バランスを崩し、狂乱的犯罪が横行していった・・・

電力が遮断された薄暗い小さなアパートの一室・・・
政府から供給された硬い干し肉が噛み切れないノブオは苛立ち、その肉を壁に投げつけた。
ノブオ「ちきしょー!!こんな生活やってられねぇよ!」
サエコ「あなた・・・」
ノブオ「政府の奴らは、秩序維持なんていって、電力供給を停止した。いいかい、これは政府への反動を抑えるために先ず情報となるネットワークを断絶させたんだ。・・・君にもわかるだろ?」
サエコ「・・・ええ」
ノブオ「やがて一切の外出禁止令が出されるだろう。そしたらどうだい?立派なモルモットの誕生だ!・・・これが人間の生活か?まさに生きる屍だよ・・・・・・なのに・・・」
サエコ「・・・」
ノブオ「なのに・・・何故君はなんでもないような顔をしているんだ?何にも感じないのか?」
サエコは興奮しているノブオに肩をゆすられながらいう。
サエコ「・・・これは夢、夢なのよ
ノブオ「・・・ゆめ?」
サエコ「そう、夢。夢ならばきっと覚めるわ、朝が来ない夜なんて無いように・・・待つのよ・・・その時まで・・・」
その言葉を聞いたノブオはサエコから離れ、ひざを抱えてうずくまってしまう。
ノブオ「どうしたら君みたいな考えが出来るんだ?僕は君みたいに強くはないんだ・・・怖いんだよ・・・」
サエコ「ノブオさん、ゆっくり目を閉じて・・・そう・・・」
ノブオはサエコの胸に飛び込んで泣いた。

静寂を切り裂くように、空襲を知らせるサイレンが鳴り響く。
そして遠くの空が赤く染まった・・・


(posted by mirada)
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