日本は美しい四季の彩りがある国である。指先をくすぐる春があり、金
鳥の夏があり、「秋茄子は嫁に食わすな」の秋があり、そして、冬が、
僕らの傍ではじまるのである。冬を愛する人はたしかに、心広き人かも
しれないが、静電気体質の人にとっては、悩ましく一筋縄でいかない季
節なのである。そんな風物詩的なベタ語。
『用例』
立体駐車場にて、イロと恋人の真紀………。
イロ:「あ、イテっ!」
真紀:「イロ君!?………どうしたの?」
イロ:「く、車のドアに触れたら、静電気が……。」
真紀:「大丈夫?」
イロ:「火花、見えたでしょ?俺、静電気体質なんだよね。」
おもむろにイロの手を取る真紀。指先を自分の頬にたぐりよせて………。
真紀:「アタシ達もうずっと一緒なんだよね………。」
イロ:「メリークリスマス。真紀………。」
(posted by イロ室長)