避暑地など観光案内のキャッチコピーの枕詞として使用されるベタ語。
そうなのである、都会人は喧騒を忘れたいのである。
もう、うざったいのである。
ウサギおいし森へ、魚つりし川へ、いざ行かん!
『用例』
疲れたサラリーマン風の男、
満員電車の中へ押されながら乗る
男の顔に、隣にいるサラリーマンの新聞が当たる
どこかのヘッドホンから流れるシャカシャカ音
電車が揺れると同時に、彼はドアに押付けられ乗客の重力が圧し掛かる
声も出せない状態で彼の意識は朦朧とする
・・・男の回想シーン・・・
自宅マンション
ネクタイを結んでいる男
パジャマ姿の娘が目をこすりながら登場する
娘「パパ、今日もお仕事?遊園地は・・・?」
男は娘の頭に手を載せ、
男「ごめんね。また今度・・・」
・・・
いつの間にか男は会社のデスクにいた
キーボードを打つ音、OLたちの笑い声、
イラつくようにペンでリズムを刻む同僚・・・
男の耳は神経質にそれらに反応する
やがてオフィスを埋める音に耐えられなくなった男は、耳をふさいだ・・・
と、同時に男の携帯電話が鳴る・・・表示された名は『オアシス』
覚えの無い名にいぶかしげに電話に出た
男「・・・はい」
なぞの女「マダソンナトコロニイルノ?」
聞き覚えに無い声に戸惑いながらも聞き返す
男「君は誰だ!?」
女の返答は無く、代わりに電話の向こうから川のせせらぎと微風の音が聞こえた・・・
瞬時、男の姿はオフィスから消えた・・・
NA:【都会の喧騒を忘れさせてくれるオアシスへ、貴方も・・・】
(Posted by mirada)